幼い頃、母が寝たきりの兄を自宅で介護していました。その頃の記憶がのちに看護師を志したきっかけとなりました。また親しい人が幼子を残して亡くなり何の力にもなれなかった自分の無力さを実感し終末期ケアを学びたいと緩和ケア病棟に転職しました。これらの経験から生活の場である在宅で生活されている方やご家族が本来の自分らしさを失うことなく常に希望を持って過ごせるよう看護師として携わっていきたいと思い訪問看護師を志しました。
多くのステーションがある中、インターネットで情報収集行い HP に辿り着き、リンパマッサージを学べること、前向きな内容が多いことに興味を持ち説明会に参加し様々なお話を直接お聞きしたことが応募のきっかけとなりました。
治療や療養の場である病院とは異なり、在宅は生活の場であり病院での看護では経験できない利用者様やご家族の生活全般に目を向けて関わっていける場面が多々あり毎日些細なことから大きなことまで感動や発見、勉強になることの連続です。
在宅では自宅にある物を工夫してケアに活用したり、その方に最適な方法を模索しながら服薬管理ケース等を作ったり、手作りのホットパックの作り方を教えていただいた際には大変感動的で、今では利用者様にとって最適な物やことを考えたり作ってみるのも楽しみになっています。
私は訪問看護に携わりたいと自ら選んだものの、知識面でも経験値の面でも不安ばかりでした。それでも訪問看護での経験や職場の方々や利用者様との関わりを通していつに間にか脳内を占拠していた不安よりも発見や感動が占める割合が増えてきたように思います。
見学や同行での訪問から初めて 1 人で訪問する際は不安でいっぱいでした。しかし事前同行があったことや「いつでも電話してくれて良いよ」と上司が言って下さったこと、またiPadが手元にあるためわからない際はその場で調べることもできることが安心材料となりました。
1 人で訪問して不安な際も他の職員と会えた際に相談したりミーティングで話し合うことで解決の糸口が見つかることも多々あります。そのような時に1人ではなくチームとしてみんなでケアに関わっているという喜びややりがいを感じることも多いです。